こんにちは、ケイ(@kie_blo9)です。
最近話題のChatGPT、おそらく一度は耳にしたことがあると思います。
新しいおもちゃが出たらとりあえずイジくってみるのが男の子、というわけで実際にイジくってみた結果をシナリオ執筆にどう役立つのかという視点で自分なりにまとめてみました。
目次
ChatGPTとは
ChatGPTはOpenAIが開発した自然言語生成の人工知能モデルです。
膨大なテキストデータを学習しており、人間のように自然な文章を生成することができるためWebページ、サマリー、対話など、様々なタスクに利用することができます。
ChatGPTでできること
冒頭でも言ったようにChatGPTさえあれば、自分もシナリオ制作者になれるという万能ツールではないにしろ、シナリオ作成の補助ツールとしてはだいぶ使えます。
まだゴリゴリと触ったわけじゃないですが、役に立ちそうな点としては以下の4つ

1つずつ見ていきます。
例文はChatGPTに出力してもらったミステリー小説風のあらすじをベースに進めます
例文
探偵のジョンは15年前に消えた貴重な宝石の調査に当たった。彼は犯人が現在所有していると思われる場所を見つけるために、複数の調査手段を使用しましたが、犯人が宝石を隠している場所を見つけることができなかった。
①誤字脱字
まずは誤字脱字から見ていきます。
さっきの例文に意図的に誤字を作り、GPTにチェックさせました。
探偵のジョンは15年前に消えた機長な宝石の調査に当たった。彼は犯人が現在所有していると重われる場所を見つけるために、複数の調査手段を使用しましたが、犯人が宝石を隠している場所を見つけrことができなかった。
【間違い箇所】
貴重→機長
思われる→重われる
見つける→見つけr

結果、全ての間違いに気づくことができました。誤字脱字に関しては色んな文で試しましたが、比較的高精度で指摘してくれます。
②時系列精査
続いては時系列精査、簡単なパターン①と少し難しいパターン②を用意しました。
時系列パターン①
2023年現在、探偵のジョンは15年前(当時2008年)に消えた貴重な宝石の調査に当たった。彼は犯人が現在所有していると思われる場所を見つけるために、複数の調査手段を使用しましたが、犯人が宝石を隠している場所を見つけることができなかった。調査開始から2年が経ち、2026年になっていた。
【間違い箇所】
2023年(現在)に15年前の事件を再び調査した。そして2年が経ったため2025年でないとおかしい。

結果、矛盾点をしっかりと指摘することができました。
時系列パターン②
探偵のジョンは15年前に担当していた『消えた宝石事件』の調査を再び開始した。彼は犯人が現在所有していると思われる場所を見つけるために、複数の調査手段を使用しましたが、犯人が宝石を隠している場所を見つけることができなかった。この事件を担当するのは20年ぶりだった。
【間違い箇所】
冒頭:15年前に担当していた事件の調査
末尾:事件の調査を担当するのは20年ぶり
5年間のズレが発生しています。
矛盾はないと判定されました。誤判断のため、こちらから矛盾点を指摘し学習させます。
矛盾点を指摘した上でもう一度同じことをさせると、矛盾点を洗い出すことができました。
③明瞭な文章化
明瞭な文章化だと抽象的すぎるので、正しい文法に直し読みやすい文章に変更するように指示
探偵のジョンは15年前に消えた貴重な宝石の調査に当たった。彼は犯人が現在所有していると思われる場所を見つけるために、複数の調査手段を使用しましたが、犯人が宝石を隠している場所を見つけることができなかった。
↓
探偵ジョンは15年前に失われた貴重な宝石の調査に取り組んでいます。彼は、犯人が現在所有していると思われる場所を見つけようと、多くの調査方法を使用しましたが、犯人が宝石を隠した場所を見つけることができませんでした。
結果があまり変わらなかったので、もっと文章を雑にして再び検証しました。
探偵のジョン、15年前に失われた宝石の調査をしている。犯人が現在保管している場所を見つけようとたくさん調査した。頑張ったけど犯人が保管してる場所を見つけれなかった。
↓
探偵ジョンは15年前に失われた貴重な宝石の調査を行っています。彼は犯人が現在保管している場所を見つけるために多くの調査手段を使っていますが、犯人が宝石を隠している場所を見つけることができませんでした。
さっきよりは読みやすい文章になりました。文章にするのが本当に苦手な方にとってはいいかもしれません。
④アイデア出し
ChatGPTに箇条書きで情報を与えて、ストーリー案を生成してもらったり、登場人物の候補を出してもらうことができます。
さっき行った明瞭な文章化の延長線上にはなりますが、各項目を抜き出して箇条書きにして文章になるかを検証します。
【箇条書き項目】
・探偵を生業としているジョン
・15年前に失われた宝石の調査をしている
・犯人が保管している場所を特定
・多くの調査手段を用いてる。
「最低限、上記要素を入れつつミステリー小説のストーリーを1000文字で作りなさい。ただし正しい文法で読者に読みやすい文章にすること」と指示
結果、箇条書きでもストーリーの生成が可能。
その他:エクセルベタ打ち
時系列をエクセルやNumbersで管理してる方も多いと思います。
なのでざっくり作ったエクセルシートの時系列表をChatGPTにベタ打ちし時系列精査が可能かやってみました。(かなり見にくいです。)


結果としてはエクセルシートのベタ打ちでもチェックはできました。ただ少し工夫しないとうまく作動しないことがわかりました。
「◯は△とXXした」と詳しい情報を書いていなかったため、想定箇所の矛盾の指摘をすることができませんでした。ただEがFを殺害していたにもかかわらず、同時刻に自室で寝ていた点の矛盾には気づいているので、書き方によってはうまく作動するはずです。
ChatGPTを使用する上でのコツ
うまく使用するためのコツは具体的な指示出しと前提条件の提示です。
具体的な指示出し
画像生成AIのMidjourneyが流行った際、適切な文字を入力しないと綺麗な絵が出力されなませんでしたが、今回も同様に適切な指示を与えないと高精度のアウトプットは期待できません。
たとえば文章を綺麗にしてと漠然と言うのではなく
誤字脱字のチェックをして
正しい文法を使っているかチェックして
時系列がないかチェックして
など具体的に指示した方がよりクオリティの高い出力をしてくれます。
前提条件の提示
いまから自分が何をしたいのかを提示すると、GPTが前提を加味した上で出力をしてくれます。
その他ジャンルでの活用
ここまでマーダーミステリーの執筆をする上でのポイントを説明してきましたが、他ジャンルでも活用可能です。
例えばTRPGであればシナリオの誤字脱字チェックや矛盾チェックは使えると思いますし、ボードゲームであれば説明書の誤字脱字修正や勝利条件の矛盾判定も可能です。
試しにボードゲームの説明書で試してみたら、山札や手札の枚数が定義されていない点や勝利条件の矛盾も指摘できたので相当使えるんじゃないかなと思います。
ChatGPTを使ってみた感想
冒頭でお話しした通り、ChatGPTはシナリオ執筆における強力な補助ツールになると思いました。
ちなみに今回紹介したこと以外にも、自動的にプログラミングコードを出してくれるなどかなり役立つ機能もあるらしいですが、
青春時代を筆者の気持ちを考えることに捧げた自分にはよくわからないので、触れません。
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。面白かったと思ってくれた方は拡散ツイートしていただけると励みになります。それでは

