お久しぶりです。ケイです。
今年はオン、オフ問わず
と感じるシナリオが多かったです。
ただそんなシナリオも必ずテストプレイはしているはずです。
もしかすると『多くの制作者&参加プレイヤーはテストプレイにおいて何を見ればいいのかわからない』のではないかと思いました。
なので今回は『テストプレイで見るべき7つのポイント』についてまとめました。
- 推理、キャラ、システムなど、光るモノがあるのに評価されなくて悩んでいる制作者
- テストプレイに参加して「面白かった」しか浮かばないプレイヤーの方
こういった方のためになればと思います。
目次
そもそもテストプレイの意味って?

そもそもなぜテストプレイをするんでしょうか?
こういうスタンスでテストプレイをするのもいいですが、すごくもったいないなと思います。
テストプレイとは『作品をブラッシュアップすること』です。
なので可能ならば制作者から”見て欲しい点”を参加者に伝えた上で、テストプレイを行った方がより有意義なものとなります。
制作者自身なにを見てもらいたいのかわからない、参加者も呼ばれたからただ参加した、という状態にならないようにテストプレイで見るべき7つのポイントについて紹介します。
テストプレイで見るべきポイント7つ
テストプレイをする際に、見て欲しいポイントは以下の7つです。

この7つについて細かく解説していきます。
推理導線

殺人事件が起きて犯人を探すという構造上、避けては通れないのが”推理導線”です。
推理導線で確認する点は3つ
①プレイヤーは約2時間かけて犯人が誰かを推理します。その”犯人を当てる”という目標に対しての解説に納得感がないと公演の満足度は下がってしまいます。
②作者の頭の中で「ひらめけば解ける」と思っていることはだいたい解けません。
プレイヤーは推理小説の名探偵ではないので、一介のプレイヤーでも解けるようなフェアな推理導線の用意は必要です。
③推理導線はカード、HO、イラスト、読み合わせ台本など色々な要素の中に仕込まれています。
以前プレイしたシナリオで、自分のHO情報だけで犯人に到達できてしまったことがあり、ゲーム開始時点ですでにやることがなく退屈でした。
そうならないためにも推理導線に偏りがないかは確認しましょう。
キャラクター

マーダーミステリーにおいてキャラクターは超重要です。
長時間、キャラクターになりきってプレイするという性質上、キャラの魅力が高ければ高いほど満足度は上がります。
キャラクターで確認する点はこちらです。
例えば犯人ならば人を殺した後、特別な理由がない場合すぐさまその場から逃げたいと思うのが当然ではないでしょうか。
しかし殺害後、自室に戻り死体が見つかるまでの3時間何もせずに過ごしていたらプレイヤーは「なんで?」と思ってしまいます。
このようにキャラクター心情として矛盾している行動があると、上手く感情移入ができなくなり没入感が削がれます。
システム

マーダーミステリーの”システム”と言うとかなり大きなくくりになってしまうので、以下の3つの観点からお話しします。
ゲーム時間
まず初めに伝えたいのが、
ゲーム時間が長い=面白い
というわけではありません。
逆に面白さが変わらなければ、ゲーム時間は短い方がいいです。
意図的にゲーム時間を長くするくらいなら、ゲーム時間を短縮して面白さの濃度を上げる方がより作品にとってプラスになると思います。
カード枚数
こちらもゲーム時間と同じで、
カード枚数が多い=面白い
というわけではありません。
制作の際は『なぜこのカードがゲームにとって必要なのか』を1枚ずつ確認することが大事です。
【カードが持つ情報】
- 推理要素
- キャラクターの肉づけ
- 動機示唆
- ミスリード
カードの多くは存在する意味のあるカードであることが望ましいです。
ゲーム終了後、「結局、引いたカードも追加カードも必要なかった。」と言われてしまわないように気をつけましょう。
調査方法
マーダーミステリーは色々なシナリオがリリースされており、シナリオごとに調査方法はバラバラです。
まずお伝えしたいのが、
調査方法が特殊=面白い
というわけではありません。
調査方法がうまく機能しないのであれば、
一般的な1チップ=1カードでいいと思いますし、その方が新しくルールを覚えなくていいのでプレイヤー負荷が軽くなります。
自分は追加調査ではずれカードしか引かなかったんですが、ゲーム終了後すべてのカードを表にしたら、追加調査で得られるカードの全てが意味のないカードでガッカリしました。
カード(レイアウトについて)

カードについて確認する点は2つ
カード表面

[種別、通し番号、イラスト]はなくても大丈夫ですが、[場所、アイテム名、詳細テキスト]は必ず書きましょう。
特に取得した場所を書かないと、いちいち裏返して確認する手間が増えるので忘れずに
カード裏面

裏面は取得した場所以外の情報は必要ありません。
テキストの誤字、脱字、誤改行
誤字脱字は極力なくしてください。百害あって一利なし、シナリオのプラスになることがない負の要素です。
ただ人間は誤字脱字があっても、前後の文脈から文を読みとる能力があるため、テストプレイで指摘されないことが多いので厄介です。
もし可能であればゲーム終了後、誤字脱字を探すだけの読み込み時間を設けてください。
ハンドアウトについて

ハンドアウトについては確認してもらうことは以下の3つ
誤字脱字や誤改行
カードテキストと同じ理由です。百害あって一利なしなので全てなくすようにしましょう
日本語表現
断言します。あなたの日本語は間違っています。
いつも正しいと思い使っている日本語表現が実は間違っているケースは多々あります。
自分では気づけない箇所なので必ず確認してもらいましょう
文章の長さ
文章量が多い=面白いわけではありません。
HOの文章はプレイするキャラクターを理解してもらうために存在します。
必要な文だと思っても、プレイヤーにとっては不要な場合もあるので必ず意見を聞きましょう。
ただ作者のこだわりが出る箇所でもあるので、「このままでいきたい!!」と強く望むなら修正をしなくてもいいと思います。
センシティブな表現

マーダーミステリーにおける、いじめ、性描写、LGBT、グロテスク(死体の正確な描写)は書き方によってはプレイヤーに嫌悪感を与えます。
過去にこんな例がありました。
カード『死体の状況』で死体の頭が割れていたという事実を伝えるだけでいいにも関わらず、描写を正確に書いていたため、気分が悪くなった。
このカードには死体の状況が詳細に書かれてる!
まるで実際に犯行現場にいるような臨場感だ!
こんな人はいません。
描写を正確に書くこと自体は悪くないですが、取り扱う内容によっては注意が必要です。
不快になった表現はないか必ず確認しましょう。
GMガイド

GMガイドについてはプレイヤーが判断することは難しいと思うので、知り合いの制作者や普段GMをしている方に見せるのがいいと思います。
人によってガイドに求めるものは異なりますが、『目標に対する導線解説』がついているとGMに優しいなと思います。
わかりやすいところでいくと、犯人特定のための導線解説です。
勘違いしないで欲しいのは、犯人導線のヒントを書いて欲しいわけではありません。
ただ犯人導線のヒントを羅列したものを推理導線解説とは言いません。
推理導線解説の例

可能であれば上記のような推理要素を1つずつ順序立てて解説していく内容が望ましいです。
『なぜその人が犯人なのか?』というQに対するAをヒントの羅列ではなく論理的に書いてあるとGMが回しやすいと思います。
おわりに
ここまでお読み頂きありがとうございます。
また改めてテストプレイで重点的に見るべきポイント7つを載せておきます。

HOやカードの誤字脱字に関しては、テストプレイ前から気づける箇所なのである程度潰してからテストプレイをしましょう
この内容がいいなと思った方は拡散して頂けるととても嬉しいです。
と思った方は引用RTやDMなどでご意見を頂けると、僕としても参考になるのでぜひお願いします。
以上です。ありがとございました。
